管理会計システムの基本を徹底解説!主な機能とおすすめ会計システム7選

会計システムは、企業の経理部門がおこなう会計処理や債権債務管理、経営管理において欠かせない存在です。
この記事では、最新の会計システムについて、種類や機能、選び方、導入メリットなどを紹介します。

目次

1.管理会計システムとは

経営者や役員など、社内向けにまとめる会計を「管理会計」と言います。
管理会計は自社の経営状況や部門別の損益状況が確認でき、経営戦略や資金調達などの意思決定に繋がります。
従来の管理会計は、毎月の実績入力を各部署で行ない、それを元に経理が資料を作成し、経営層に報告という流れがあり、大変労力のかかる作業でした。これをスムーズにおこなえるようにしたものが「管理会計システム」です。

(1)管理会計システムの目的

管理会計システムを活用する目的は大きく2つあります。
1つは「手入力作業の削減」です。
経理部門で特に苦労するのが、データや数値などの手入力だと思いますが、管理会計システムの中には、部門ごとの予算や実績の数値入力、情報の集約やグラフの作成などを自動化できるツールが多くあります。
もう1つの目的は「経営判断の迅速化」です。
管理会計システムで扱うデータは、経営状況の分析や経営方針に役立てられます。システムを活用することで、リアルタイムで会社の収支状況を把握できるようになり、事業の軌道修正など、早めの判断につなげることができます。

(2)Excelで管理会計を行う場合

部署や部門単位であれば、システムを使わずExcelで予算や実績を集計する場面も多いかと思います。
しかし、製品数やプロジェクトの増加に伴い管理が煩雑になり、Excelの運用だけでは困難になるケースも見受けられます。
また、Excelの関数や入力方式も作成者によってばらつきがあるため、シートを管理していた人の異動・退職でExcelのメンテナンスができなくなる場合もあります。

この点、管理会計システムであれば、管理対象のデータが増えたり、担当者の異動・退職が生じても、既存のフォーマットに沿った運用ができるため、「担当者ありき」の状況から脱却することができます。

【補足】管理会計と財務会計の違い

管理会計が自社の経営を活かすための「社内向けの会計」であるのに対し、財務会計は「外部向けの会計」と言えます。
財務会計は、株主や金融機関、税務署など、社外の利害関係者に対して、財政状況を報告するのが主な目的です。
なお、財務状況を報告する書類として、財務諸表(決算書)を作成します。財務諸表のうち特に重要なのが「財務三表(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書)」です。

2.管理会計システムの種類

(1)ERP型

ERPは「Enterprise Resources Planning(企業資源計画)」の略であり、企業の資源を有効活用することを意味する言葉です。現在では「企業活動に必要な期間業務を一元化し、管理するシステム」を指す言葉として使われています。

ERP型システムでは、管理会計システム以外に顧客情報システム、販売管理システム、在庫管理システムなどの機能が含まれており、これらを一元管理できる点がERP型の強みです。

(2)財務会計一体型

管理会計システムには、管理会計だけ扱うタイプの他、財務会計と管理会計が一体化したシステムもあります。
財務会計で使用する情報をそのまま管理会計に活用できるため、経理部門の業務効率化に直結します。

(3)プロジェクト管理型

管理会計システムの中には、プロジェクト単位で予算や原価を管理できるものもあります。
部門ごと、本店・支店ごとなど、さまざまな分類に対応しています。

3.管理会計システムの機能

(1)予算管理・予実帳票

予実管理とは、企業の予算とその実績(予算を実行した結果)を比較・分析することで、予算の到達度や今後の課題を明確にすることを指します。
管理会計システムの予算管理機能や予実帳票機能を活用することで、部門やプロジェクトごとの予算管理を行い、予実帳票で進捗を把握することが可能です。

(2)経営状況のシミュレーション

管理会計システムの中には、会計情報から実績の把握・分析を行うだけでなく、未来予測も行えるものが存在します。
過去の会計データを元に未来の数値を予測し、経営戦略策定に役立てることができ、経営状況の変化に対応することができます。

(3)管理会計帳票の作成

管理会計は社内向け会計のため、帳票のフォーマットなども企業によって異なります。
管理会計システムで出力できる帳票のフォーマットは固定されていることがほとんどですが、システムによっては自社独自のフォーマットにならった帳票作成が可能なものもあります。

4.管理会計システムを利用するメリット

(1)スピーディーな経営判断

管理会計システムを使うことで現在の経営状況が可視化され、経営の実態を細かく把握できるようになります。
これにより、経営課題を見つけ最適な経営戦略を策定するといったスピーディーな経営判断をおこなうことができます。

(2)現場の業務負担軽減

手作業でのデータ収集や分析、経営層向けの資料作成など非常に時間と手間がかかる作業です。
また手作業の過程で入力漏れやミスがあれば、不正確な帳票や資料になり信頼性を損なってしまいます。
管理会計システムは、入力ミスや数値の矛盾を防止し、素早いデータ収集ができ、管理会計業務の負担を大幅に減らすことができます。その他にも精度の高い分析や資料作成を実現できます。

(3)決算の早期化

管理会計システムの活用は、決算の早期化にも繋がります。
本支店や各部門の会計情報をスピーディーに収集でき、決算を早めに締めることができます。
また外部システムと連携させることで、より効率的に会計情報を収集できるため早期化することができます。

5.管理会計システムおすすめ7選

(1)SystemBox会計

シンプルで分かりやすい操作性で、経理業務の効率化を実現する会計システムが「SystemBox会計」です。
業務に合わせてオプション機能を選択でき、自社に合わせたカスタマイズ開発も可能です。
導入から運用後のサポートも充実。国内800社以上が導入している人気の会計システムです。

<SystemBox会計のページはこちら>

(2)Galileopt DX 財務大将

「Galileopt DX 財務大将」は、ミロク情報サービスが提供する管理会計・制度会計の両方を管理するシステムです。仮想組織機能によるシミュレーションや多彩な切り口による未来予想機能で、スピーディな経営判断をサポートします。

<Galileopt DX 財務大将のページはこちら>

(3)BIZForecast BC

プライマル株式会社が、業務でExcelを利用している企業向けに開発している「BizForecast」シリーズ。中でも「BizForecast BC」は予算管理をはじめとした管理会計業務に適用したモジュールとなっており、「脱Excel」ではなく「活Excel」を後押ししています。

<BizForecast BC(予算管理・管理会計)のページはこちら>

(4)クラウドERP freee

部門間で分断されていたデータを一元化し、作業の重複や転記ミスの削減を叶えるのが「クラウドERP freee」です。1度入力されたデータが各種帳票や振込ファイルに自動で反映されるため、バックオフィス部門の業務負荷を圧縮できます。

<クラウドERP freeeページはこちら>

(5)SAP Business one

ドイツの大手企業SAP社が開発したERPソフトウェアです。管理会計や販売管理、在庫管理、営業支援保守サービスなどビジネスに必要な基幹業務を統合しており、全世界で採用されています。世界50か国の税制、商習慣に対応しているため、海外事業を行なっている企業に選ばれています。

<SAP Business oneのページはこちら>

(6)クラウドERP ZAC

IT業界やイベント業界などでプロジェクトごとの売上や原価を一元管理したい場合におすすめなのが「ZAC」です。プロジェクト受注前の見込から管理できるため、売上利益予測機能も備わっています。

<クラウドERP ZACのページはこちら>

(7)Sactona

経営管理を高度化・効率化するためのクラウド対 応型経営管理システムです。予算編成、予算管理、見込管理などの管理会計・経営管理業務をサポートします。Microsoft製品と親和性が高く、導入時のトレーニングなども容易されています。

<Sactonaのページはこちら>

おわりに

管理会計システムについて、基本概要や機能、メリットについて紹介しました。
管理会計は、コスト管理や経営者の意思決定に直結する要素です。
経営状況の的確な分析や将来予測に、ぜひSystemBox会計をお役立てください。

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