小切手とは?小切手の種類・発行方法や現金化の方法・注意点を解説!

商取引で頻繁に使用される「小切手」。
詳しい取り扱い方法を知っている方は少ないかもしれません。
この記事では小切手の種類や、小切手を発行する手続きと受け取った小切手を現金化する方法、小切手を扱う際の注意点について解説します。
ぜひ参考にしてください。

目次

1.小切手とは

小切手とは、金額の支払いを約束する有価証券(財産権を証明する証書)のことで、お金と同じ機能を持っています。
小切手による支払いは、現金の持ち運びや金額の確認などの労力を必要としません。
多額の現金による支払いの煩わしさ、盗難リスクなどを避け、取引銀行に支払いを委託するためのものが小切手なのです。
小切手を受け取った側は、金融機関に小切手一枚を持参することで、記載されている金額を受け取ることができます。

2.小切手の種類は3つ

(1)持参人払式小切手

「持参人払式小切手(じさんにんばらいしきこぎって)」は、銀行に小切手を持参した人であれば、誰でも換金が可能な小切手です。
誰でも換金可能なので、もし紛失した場合や盗難にあった場合、悪意のある人に現金化されてしまうリスクがあります。

(2)線引小切手

小切手の上部に2本の平行線が引かれているのが「線引小切手(せんびきこぎって)」です。
線引小切手の場合、直接現金化はできず、小切手を持参した人の銀行口座へ入金することになります。
支払先が明確になるため、盗難などのリスクを抑えることが可能です。

(3)先日付小切手

振出日に将来の日付が設定されているのが「先日付小切手(読み方:さきひづけこぎって)」です。
振出人の資金繰りの関係で現状は資金がなく、振出日までに資金確保が見込まれる場合などに使われます。
仮に受け取った側が将来の日付よりも前に換金しようとした場合、銀行はそれを拒否できません。もし、振出人側が資金不足であれば不渡りとなる可能性もあります。

3.小切手を発行する方法

小切手を発行するには、銀行で当座預金口座を開設し、銀行側の審査で問題がなければ、資金を預け入れ、支払委託に関する契約を締結します。
その後、小切手帳の交付を受ける必要があります。
このときに小切手に使う印鑑の届出も必要です。
小切手帳の交付後は、小切手用紙に必要事項を記載し、銀行印を押印して、取引先へ渡します(これを振出しといいます)。

なお、数年前まで小切手帳交付にかかる手数料は1冊2,000円前後でしたが、近年の電子化へ向けた動きにより、1冊1万円以上に値上げしている金融機関が増えています。

次の項目では、小切手を受け取った場合に現金化する方法について解説します。

4.小切手を現金化(換金)する方法

小切手を受け取ったら、記載されている振出日(=小切手の発行日)から10日以内に、記載されている金融機関で換金することができます。これを「呈示」といいます。
小切手自体の有効期限(時効)は6ヶ月ですが、10日が経過すると振出人が決済の取消を銀行に請求することができます。
もし取消されてしまった場合は換金ができなくなるため、早めに金融機関で手続きすることをおすすめします。

また、現金化する金融機関が同じでも、記載されている支店と違う支店に持っていった場合、取引扱いとなって日数がかかってしまいますのでご注意ください。
小切手を現金化する際、その場で現金を受け取るか、会社の預金口座などへ預け入れるかを選択できます。
なお、金額が10万円以上の場合は本人確認書類が必要です。

5.小切手を扱う場合の注意点

(1)預金残高があるか確認を

小切手の振出は、当座預金口座に残高があることが前提です。
残高不足の状態で小切手を振出し、受け取り側が金融機関に持ち込むと「不渡り(=決済できない状態)」扱いになってしまいます。
半年で2回以上不渡りとなると銀行取引停止処分となり、2年間当座勘定取引と貸出取引が停止されてしまうため注意が必要です。

(2)金額を手書きする場合は漢数字で

金額を手書きする際、算用数字で書いてしまうと、前後に数字が足されて金額を改変される恐れがあります。
また、漢数字でも「一、二、三、十」は書き換え防止のため「壱、弐、参、拾」と書くようにし、金額の前に「金」後ろに「也」を入れましょう。
例えば200万円と記載する場合は「金弐百万円也」となります。
なお、チェックライターで印字する場合は金額の前に「¥」後ろに「※」などを入れることになります。
また、金額を誤って記載したからといって訂正するのもNGです。新しく書き直すようにしてください。

(3)受け取る側は必ずその場で内容を確認

小切手を受け取った場合は、その場で記載内容を確認しましょう。
特に
・金額が請求金額通りか
・振出人の署名と押印があるか
はしっかりチェックするようにしてください。

おわりに

小切手の扱いは多額の現金とイコールであり、慎重におこなう必要があります。
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